NHKとの団体交渉【新型コロナ関連】

3月23日、NHK高知放送局にてよさこいユニオン役員、高知県労連役員(以下組合)らが参加し、NHKと新型コロナウイルス(以下感染症)関連の団体交渉をしました。本組合が3月13日に提出した申し出に対して、NHKから文書および口頭での回答がありました。


~申し出と回答の抜粋~


○地域スタッフ、メイトが感染症に感染し、医師が要休業と診断した場合の処遇。
(NHK)
診断書が提出された場合、休業見舞金として平均事務費の7割を給付します。

(組合)
当人にとってありがたい給付となるでしょう。また北海道の緊急事態宣言で、訪問を自粛している北海道の地域スタッフ、メイトに対して傷病金、特例措置手当金など給付されたそうですね。感謝申し上げます。


○国内での感染症が終息するまで、訪問活動自粛、特別指導の停止、本人の同意しない解約はしないでください。
(NHK)
要求に応えることはできません。但し現状では判断できない。北海道のように緊急事態宣言が発令されれば、受信料訪問活動を自粛する可能性はあります。

(組合)
感染症が爆発的に広がっている環境で、業績不振による特別指導や解約はあまりにも不都合な処遇です。それと現在の地域スタッフの人数を教えてもらえますか?

(NHK)
手元に資料がないのですぐにお答えできません。

(組合)
さる情報筋では、2019年4月1日の段階で1126名の地域スタッフが全国で働いていると聞いています。それと2020年3月19日、令和2年度(2020年度)NHK予算審議(予算額7204億円)が開催されました。その席でNHK前田会長が、地域スタッフに対しておよそ840名の人件費予算を組むとの説明がありました。この状況下においてもなお、NHKは如何なる理由で地域スタッフを削減したいのですか?

(NHK)
高知の地域スタッフ各人の業績は全国平均を大きく上回っており、誰一人欠けてはならないと考えています。

(組合)
高知の事情を聞いているのではありません。営業ノルマ達成率に対し、局所平均と全国平均のうち、数値の高い方をベースにする運用が施策されています。感染者の多い大都市圏の地域スタッフは、現在非常に困難かつ不公平かつ不利な条件を強いられています。大都市圏で働く地域スタッフの削減計画は明らかです。また、この状況下において不要不急の人員削減を進めることが、人様からお金を預かる公共団体のすることしょうか?

(NHK)
組合の思いはしっかり中央に伝えます。

(組合)
命と健康はお金より上だとしっかり伝えてください。今こそNHKは、すべての命と健康を守る努力をしてください。(以上)


今回NHKとの団交において、感染症による休業時、7割給付してもらえることは素直にありがたいと思う反面、特別指導の即時停止は実現せず不安の残る結果となりました。

しかし、団体交渉により取り交わされた労働協約は労働契約書に勝ります。突然解雇や報復人事、給与不払いが急増する昨今、労働組合、労働組合法の重要性を改めて感じました。

春闘団交を4月に行う予定ですが、引き続き命と健康を最重要視した交渉をしていきたいと考えています。

あ・・・つい先ほどの情報ですが東京五輪は残念ながら延期になったそうです。個人的には非常に残念ですが健康第一の英断だと思います。アスリートの皆さま!これからも応援していきますので、花開くその日まで元気にお過ごしください!

追記:
今回の新型コロナウイルスに関する緊急申し入れは、全日本放送受信料労働組合が先駆けてNHKと団体交渉したことを倣(なら)い、私たちも同じ思いで交渉に挑みました。

ご協力ご支援していただいた皆さま、この場を借りて感謝申し上げます。

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