県労連機関紙

友好団体高知県労連の情宣

4月機関紙

皆で働く人を守る!県労連の頑張りとこれからの課題

【1.春闘行動を「見える運動」として継続している点】
 3月12日に春闘統一行動を実施し、県庁前交差点での早朝宣伝や昼休みの街頭宣伝を行ったことは、県労連が賃上げ課題を社会に見える形で発信していることを示すものである。記事では、2026年春闘は前年同期を上回る水準をめざすキープとされ、3月19日時点の第2回賃上げ集計でも前年同期比で前進が見られる。単に内部で要求をまとめるだけでなく、街頭で県民に訴え、組合の存在意義を社会に開いている点は重要である。労働組合の要求は職場内にとどまらず、地域の賃金水準や生活全体に影響するものであり、そのことを可視化する実践として評価できる。

【2.厳しい情勢の中でも「現実を直視した運動」をしている点】
 記事では、医療福祉分野における低額回答や印刷関連の厳しい状況、中小企業での賃上げの困難さなど、春闘をめぐる現実が率直に記されている。ここで重要なのは、県労連が楽観的なスローガンに終始するのではなく、現実を踏まえたうえで回答引き上げに取り組んでいる点である。さらに、ストライキ権確立98組合、154日のスト実施という事実からも、必要に応じて実力行使を背景とした粘り強い交渉を展開していることがうかがえる。現実を直視しつつ前進を図る姿勢は、組織としての信頼性を高めるものである。

【3.OST・QSTの活用にみる「参加型組織」への挑戦】
 3月15日のQSTワークショップには県内加盟組織から18名が参加し、グループディスカッションを通じて自由な意見交換が行われた。特に、議論にとどまらず、参加者が自らテーマを持ち帰り、自主的に行動しながら課題解決を図ることを重視している点は注目に値する。従来の組合運動が執行部主導に偏りがちであった中で、このような手法は現場の知見を引き出し、組合員一人ひとりを主体へと転換する可能性を持つ。県労連が「指示する組織」から「参加を引き出す組織」へ転換を試みている点は、今後の発展において重要である。

【4.青年部や利用者アンケートに見る裾野の広さ】
 青年部第30回定期大会の開催や、JR利用者アンケート(回答79人)の実施と要望書提出は、県労連の活動領域が賃金・労働条件にとどまらず、地域社会の課題にも及んでいることを示している。特にJR問題は、通勤・通学など日常生活に直結する課題であり、労働組合が地域住民の声を集約し、公共交通の改善を求めることには大きな社会的意義がある。組合運動が職場内に閉じず、地域と結びついている点は、県民的支持の拡大につながる要素である。

【5.県労連に今後期待される課題】
 今後の課題として、第一に、春闘の成果や課題を数値と具体事例の双方から整理し、県民に対して分かりやすく発信することが求められる。第二に、OST・QSTで得られた現場の意見を一過性で終わらせず、継続的な実践へと結びつける仕組みの構築が必要である。第三に、青年、女性、非正規労働者、地域住民の声を、組織全体の方針により明確に反映させることである。記事全体からは、その方向への取り組みがすでに始まっていることが読み取れるため、今後はそれを定着させる段階に入るべきである。

【6.まとめ】
 以上のとおり、県労連は厳しい情勢の中にあっても春闘を前進させ、組合運動の手法を工夫し、青年や地域課題にも積極的に取り組んでいる組織である。街頭宣伝、対話、要請、交渉といった地道な実践を積み重ねている点にこそ、その強みがある。今後は、こうした実践を基盤としつつ、より多くの人が参加しやすい開かれた組織へと発展させることが求められる。働く者の生活向上と地域社会の改善を結びつける中核的存在として、県労連のさらなる発展を期待するものである。

3月機関紙

暮らしを守る春闘へ―第40回中央委員会で方針確認

【1.中央委員会の位置づけと到達点】
 第40回中央委員会は39名の参加のもと開催され、2026年春闘方針として「物価高を上回る賃上げ」と「最低賃金全国一律1700円」要求を柱に据えた方針が決定された。対話と学び合いを通じて組合員が主体的に立ち上がる春闘をつくることが確認され、単なる要求提示にとどまらない運動の方向性が示された。

 【2.岡上委員長の問題提起】
 岡上委員長は、「軍事費拡大が進む一方で、医療・教育・自治体が疲弊している」と指摘し、「生活保障こそが最大の安全保障」と述べた。また、高知県の転出超過が全国最多である現状について、「若者が出ていくのは郷土愛の問題ではなく、働き続ける条件が壊されてきた結果」と分析し、春闘を通じて地域に人が残れる条件整備の必要性を強調した。

 【3.各分野からの実態報告】
 高知一般の前田中央委員は、不当労働行為事件の和解と継続闘争を報告しつつ、「最低賃金1700円の統一にはさらなる議論が必要」と課題を提示した。

 県教組の石川中央委員は、「20代教職員が毎年約60人退職し、1割が精神疾患で離職している」と述べ、教育現場の深刻な人材流出を明らかにした。

 自治労連の細川中央委員は、「30~40代の賃上げが不十分で転職が進んでいる」と指摘し、生計費原則に基づく賃金の必要性を訴えた。
 年金者組合の小橋中央委員は、「物価上昇17.2%に対し年金は7%程度しか上がっていない」と述べ、制度的課題を示した。

 女性部の畑山執行委員は、アイスランドの「女性の休日」に触れ、「非正規支援とジェンダー平等」の運動を提起した。

 こうち生協労組の笹岡中央委員は、「時給1800円程度なければ生活できないという声を反映した要求」を報告し、実態に基づく要求の重要性を示した。

 自交総連の中尾中央委員は、「未払賃金裁判で仲間の存在が支えとなった」と述べ、「ライドシェアは最低限のルールを壊す」と指摘し、労働条件維持と組織化の必要性を訴えた。

 医労連の鎌田中央委員は、「報酬引き上げはあったが不十分」とし、賃上げへの確実な反映を課題とした。

 【4.浮き彫りになった構造的課題】
 討論を通じて、「人手不足」「低賃金」「公共サービスの疲弊」という共通課題が、教育・医療・行政・交通など各分野で広がっていることが明らかとなった。これは個別の問題ではなく、社会全体の構造的問題である。

 【5.前進の兆しと具体的成果】
 副知事交渉では、「賃上げ原資を含む県独自支援の検討」が示され、中小企業支援の方向性に一定の前進が見られた。運動が具体的な政策に影響を与え始めている点は重要である。

 【6.今後への期待と課題】
 今後は、第一に対話と学び合いを通じた要求の共通化、第二に「生活を基軸とした安全保障」という理念の社会的発信、第三に地域に人が残れる具体的条件の実現が求められる。

 今回の中央委員会は、現場の実態を持ち寄り、方向性を共有した点に大きな意義がある。ここで確認された内容を行動に結びつけられるかどうかが、2026年春闘の成否を左右する重要な局面である。